おもしろいが、おもしろい!

~知のリバースエンジニアリングのすすめ~

目的から考えるとうまくいく!

仕事でこんな経験ありませんか・・・・


仕事で上司から「○○の資料の準備を頼む。」と言われて、一生懸命やって提出すると「これじゃあ、使い物にならないよ!」とつれない返事。 

このような場合には、ほぼ間違いなく、上司が求めているゴールをイメージできていなかったことが原因です。(部下が仕事の内容を理解できているかを確認するのも上司の仕事ですよね。)

逆に、「いいねえ、想像以上だよ。」のようないい反応がある場合には、上司の期待以上の結果を出したときです。

 

上司の頭の中は・・・・


上司の頭の中には、(意識していない場合もありますが)作りたい資料の

  • 使う目的(何のため)
  • 合格水準(どこまで作り込んであるか)

の二つがあります。この二つを理解していないといい結果は出せません。特に、目的の理解が間違っていると致命的です。

「これじゃあ、使い物にならないよ!」の場合は、目的を明確に把握せずに作業だけに集中してしまったケースが多いと思います。

「目的」を正しく把握できたら、期限内に合格水準をこえる努力をするのみです。 

 

目的を外さないためには・・・・


目的を外さないためには、作業に入る前に、「目的から考える」ことです。

上司に目的を確認することが最初の一歩ですが、私の経験でも上司もはっきりと言語化できていない場合もままあります。ここは、簡単に引き下がらないでディスカッションしておくことが重要です。

 「目的」がはっきりしたら「サブ目的」に分解します。「サブ目的」とは「目的」を達成するために必要となるパーツと考えるとわかりやすいと思います。

 

例えば、新製品開発稟議のための資料をつくるなら・・・・


例えば、新製品の開発稟議のための資料を作る場合には、目的とサブ目的は以下のようなると思います。

目的:社内の意思決定者(社長や取締役会など)に開発の投資を納得して承認していただくこと

この目的達成のためには、意思決定者が意思決定するに必要かつ十分な情報を提供することが求められます。したがって、意思決定に必要な情報のパーツの提供がサブ目的となります。

サブ目的:(以下の各点を明確に示すこと)

① 新製品は成功の可能性があるのか

  • 市場動向(対象としている市場全体や細分化したセグメントが延びているのかその逆か)
  • 競合製品・競合他社動向(現在の市場の各製品の位置付けとシェア、他社戦略)
  • 新製品の特長(既存の競合製品と何が違うのか)
  • 新製品の狙う市場セグメント特性(お客様はだれで、なぜ新製品を求めるか、販売チャネル構造)
  • 新製品の市場への浸透可能性

② 新製品を販売するにはどうするか(開発から製造、販売まで)

  • 開発計画(開発期間、開発人数、開発コスト)
  • 製造計画(製造方法、製造設備への投資、原価想定)
  • 販売戦略(価格設定、販売数量予測、販売チャネルアプローチ方法、営業・販売コスト)

➂ 新製品を販売したら利益がいつどのくらい出て、投資が回収できるのか

  • 売上・利益計画(利益がいつどのくらい出るのか)
  • 投資回収計画(投資額は全体でどのくらいかかり、いつ回収できるのか)

 

目的とサブ目的を作業に入る前に上司に確認する・・・・


上記の例のように目的を明確にしサブ目的まで分解したら、作業に入る前に、上司に確認することをお勧めします。これをすることで、目的を共有していない場合の悲劇は防ぐことができると思います。是非お試しください。