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~知のリバースエンジニアリングのすすめ~

新聞のコラムをリバースエンジニアリングする!(1)

新聞コラムを分析してみる・・・・


「社内報に何か書いて」と言われたことはありませんか?
新聞のコラムのような気の利いた文章を書いてみたいけど、そう簡単には書けないよ・・・・と思ってしまいますよね。

確かに、プロと同じレベルにするには、経験が必要と思いますが、リバースエンジニアリングをすることで、かなり近づけることが可能です。あとは練習のみです。今回は、新聞コラムを分析してみたいと思います。

 

日経新聞の朝刊コラム「春秋」をリバース・・・・


新聞コラムの分析対象として、日経新聞のコラム「春秋」としたいと思います。「春秋」は、日経新聞朝刊の一面にある時事を題材としたコラムで、読まれておられる方は多いと思います。

読んでいただくと、このコラムは、4つの段落で構成され、起承転結の構成で、読みやすいコラムというのがお分かりいただけると思います。(電子版はこちらにあります。「春秋」のニュース一覧: 日本経済新聞 (nikkei.com) 無料会員でもいくつか見ることができます。)

 

時事に関連したものが多く、このような内容であれば、社内報でも読み手にインパクトがあると思います。ただ、コラムを書くのに基本構成の「起承転結」というだけでは、どう書いていいかわかりません。そこで、より深く分析してみます。

 

まずは、最近のコラムの内容です。

 

2021年8月18日の「春秋」を分析・・・・ 


2021年8月18日の「春秋」は次のような内容です。

  • 第一段落:1889年8月の紀伊半島での豪雨のことを「破雲雨(はうんうと読むそうです)なり」と呼んでいる記録がある。
  • 第二段落:この紀伊半島での「破雲雨」では、和歌山で1200人超が死亡。奈良県では家や田畑を失った多くの村民が北海道に移住。
  • 第三段落:先週からの大雨による災害をあげ、備えの大切さと難しさを改めてかみしめる。
  • 第四段落:「すすき梅雨」をあげ、しっとりと降る雨が人間には有難い。

 

2021年8月19日の「春秋」を分析・・・・ 


2021年8月19日の「春秋」は次のような内容です。

  • 第一段落:アフガンの首都カブールの空港で飛び立とうとする米軍機に大勢の市民が取りすがった。
  • 第二段落:タリバンの厳格な統治や不自由な暮らしの記憶に加え、今後の迫害を恐れる人もいる。
  • 第三段階:アフガンを二度とテロ組織にしないため、国際社会は多大な努力と犠牲をはらってきたが、日本も力をつくしたい。
  • 第四段落:アフガンは親日的で、日本が戦後平和な国となったことを知っている。このアドバンテージを未来につなげらないか。

 

2021年8月20日の「春秋」を分析・・・・ 


2021年8月20日の「春秋」は次のような内容です。

  • 第一段落:戦後教育の悪しき平等主義の象徴として「手つなぎゴール」という都市伝説がかつてよく語られた。
  • 第二段落:ワクチン接種にも「みんな一緒」の感覚が影響しているかもしれない。
  • 第三段階:欧米では、接種が完了した人から行動制限を緩和する方法で、経済を回しメリットを示しさらに接種を促している。日本も考えを整理すべき。
  • 第四段落:ワクチン接種は、「みんな一緒」主義ばかりでなく、若者や働き盛りへの対応が遅れ、我慢を強いる策は長引いている。希望を持てずゴールは遠くなるばかり。

 

次回は、上記の内容のコラムの構造を統合してみます。