知のリバースエンジニアリングをやってみよう!
「知のリバースエンジニアリング」の方法とその結果の活用について
説明します。
わかりやすさのため、誰でも知っている昔話「桃太郎」を題材にします。
桃太郎の話は、次のような展開です。
1. 昔、昔、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。
おばあさんが川で拾った桃から赤ん坊が生まれました。
2. 赤ん坊はすくすくと育ちました。
3. ある日のこと、鬼の集団が村を襲い略奪を行いました。
4. 桃太郎は、鬼を退治する決心をして、鬼ヶ島に向かいます。
5. 途中で犬、猿、雉に出会い、黍団子を与え、一緒に鬼退治に行くことに
なりました。
6. 鬼ヶ島に到着した桃太郎と犬、猿、雉は、鬼と戦い勝ちました。
負けた鬼は、桃太郎に宝物を差し出しました。
7. 桃太郎は宝物を持って村に帰りました。その後は、幸せに暮らしました。
桃太郎の話全体の目的は、桃太郎という英雄のすごさを伝えることと思います。
この目的を伝えるため、以下のサブの目的がこの物語には設定されています。
- ヒーローの出自(普通の人間でないこと)
- ヒーローの成長
- 大事件の発生
- ヒーローの旅立ち
- 仲間との出会い
- 悪との戦い勝利
- ヒーローの帰還
このように分解すると、何か気付きません?
そうです!多くのスーパーヒーローのストーリーが同じ構造を持っている
のです。(スーパーマンやスターウォーズ等のお話を思い出してみてください。)
この構造を見つけ出すのが「知のリバースエンジニアリング」です。
この構造さえわかれば、あとは、材料さえそろえれば
ヒーローのストーリーが作成できるわけです。
あなたの周りの「できる」人の仕事のアウトプットをこのように
分解し、さらにいいアウトプットを作成してみてはいかがでしょうか。
かなり強力な方法と思います。是非、お試しあれ。
「できる」あの人の技をこっそり分析
あなたの周りに「できる」と皆に思われている人がいませんか?
例えば、素晴らしい提案書を書ける人とか、抜群に営業成績がいい人とか・・・
あんな風にはできないよ・・・と思ってしまうかもしれませんが
他の人ができることなら、できないはずはありません。
「できる」理由さえわかってさえしまえば、追いつき追い越すことは十分できます。
「できる」人の技をこっそりと習得する方法があります。
その方法を私は「知のリバースエンジニアリング」と呼んでいます。
「知のリバースエンジニアリング」は、人のマネをする方法ではありません。
なぜ優れているのかを分析して明確化した上で
優れている点を活用し、さらにレベルアップする方法です。
企業でも、他社製品・サービスを研究して自社製品・サービスの改良に
活かす「リバースエンジニアリング」はよく行われていますが、正に同じです。
決して難しい方法ではありません。
「目的」の視点から見るだけです。
例えば、社内でいい企画書があれば、以下の視点で分析してみます。
- その企画書は、全体として何の目的で書かれているか
- 全体の目的達成のため、どんなサブの目的が設定されているか
- 各のサブ目的の達成のためには、どんな材料を使っているか
これさえわかれば、その企画書がいい理由がわかります。そのいい部分を
活用するわけです。
次回に具体的な例をあげてみたいと思います。